私がただ今ハマっているプエルトリコ出身の俳優
ベニチオ・デル・トロ
なぜか彼の演技はどんな役をしても私の眼を釘付けにしてしまいます。
ベニチオ・デル・トロの役柄の多くは不思議と麻薬関連が多いんですよね。麻薬を取り締まる役だったり麻薬組織のボスだったり、はたまた麻薬常習犯だったり。
彼独特の「闇」が似合う顔立ちをしているからなのかもしれません。
こればかりは演技力だけでは補えない部分。ベニチオ・デル・トロの持って生まれた俳優としての強い武器になってると言っていいのではないでしょうか。
そんなちょっぴりコワい印象が強いベニチオ・デル・トロですが
今回はそんな
◎ベニチオ・デル・トロの‟父親っぷり”堪能できるオススメ映画3選
をご紹介したいと思います。
ベニチオ デル トロの”父親っぷり”が堪能できる映画3選!!
『悲しみが乾くまで』(2007) 親友を亡くした麻薬常習者
あらすじ
オードリー(ハル・ベリー)は優しい夫ブライアン(デイヴィッド・ドゥカヴニー)と10歳に娘ハーパー、8歳に息子ドーリーと幸せな日々を暮らしていた。
ブライアンには薬物中毒のジェリー(ベニチオ・デル・トロ)という親友がいたがオードリーはブライアンが彼と付き合うことに抵抗があった。それでもブライアンはジェリーを心配し誕生日にはいつも彼のもとへ様子を見に行っていた。
そんなある日、ブライアンは家族のためにアイスを買いに出かけるとその帰り道、路上で自分の妻に暴力を振るっている男を見つける。
止めに入り、救急車を呼ぶブライアンだったが男は拳銃でブライアンを撃ち殺してしまう。
電話に出ないブライアンを心配したオードリーのもとに警察が現れブライアンの死を伝えるとオードリーは涙を流す。
後日葬儀の際、悲しみをこらえながら気丈に振る舞うオードリーはジェリーの事を思い出し住所を調べ電話がないジェリーのため弟のニール(オマー・ベンソン・ミラー)に伝えに出向くようお願いする。
ニールがジェリーにブライアンの事を伝えると信じられないといった表情で現実を受け止められない様子だった。
ニールに連れられオードリーと対面したジェリー。オードリーに「私はあなたの事が好きじゃなかった。でもブライアンは決してあなたを見放さなかった。」と言われる。
その後、ジェリーが気になったオードリーは彼のアパートを訪ねてみるがそこにはすでに違う住人が暮らしていた。
ジェリーの居場所を聞くと薬物常用者の更生施設で住み込みで清掃員をいていた。
そんな彼にオードリーは自分の家の火事になった建物を直す手伝いを住み込みでやってほしいと願い出る。
感想
ベニチオ・デル・トロが演じたジェリーはもともと弁護士だったそうですが、ある日薬物に手をだしてしまい抜け出せなくなってしまったという役。
強い男像の印象が強いベニチオ・デル・トロが珍しく弱い男を演じています。
どこが父親っぽいのかというと、ジェリーの子供たちと戯れるシーン。ジェリーはハーパーとドーリーにすごい懐かれるんです。母親のジェリーが嫉妬するくらい。
父親を亡くしてしまった二人に優しく気さくに接するジェリーがとても微笑ましくて、わたしはこういう弱い部分を持ちながらも傷ついた人に優しくできるっていうベニチオ・デル・トロの役が一番好きかもしれません。
近所に住むブライアンの友人ハワードやジェリー、自分と同じように薬で苦しんでいたケリーなどとの交流も「人はやっぱり一人で生きていけないんだな」と思わせてくれますがそれでも薬をなかなか断てないジェリーの弱さにちょっと胸が痛くなる作品でもありました。
弱いけど心は優しいベニチオ・デル・トロの父親っぷりを観れる作品です。
『チェ 28歳の革命』(2008) 正義のために戦った革命家
あらすじ
1955年7月 軍事クーデターによるバティスタの独裁政権が支配。キューバ人の20%は一生職につけないが1.5%しかいない地主は国土の46%を握っていた。
国民の半数は電気のない暮らし。37%は読み書きができず、幼児の死亡率は天井知らずという状況だった。
抗議の声を上げれば暗殺され役人の半数は汚職に手を染め国庫から何億ドルもの公金を横領し、アメリカやヨーロッパの銀行に貯めこんでいるという有様だった。
アルゼンチンの医師、エルネスト・ゲバラ(ベニチオ・デル・トロ)は亡命先のメキシコシティで同志を募っていたフィデル・カストロ(デミアン・ビチル)に共鳴。カストロと82名の仲間と共にキューバに密航した。
1957年、持病の喘息に苦しみながらジャングルの中を進軍していく。「チェ」という愛称で呼ばれ政府軍を襲い、優勢に立っていたがカストロに新兵たちの育成役に回るよう指示されその命を受け入れる。
1958年になると反乱軍同士で争うようになったため意思を統一させようとカストロはチェを同志たちをまとめる司令官に任命する。
感想
革命家のチェ・ゲバラという名前と顔だけは知っていましたがその人柄までは知らないという人は多いかと思います。
もっと暴力的な人だと思っていましたが全くの逆。冷静で頭がよく、責任感と正義感にあふれた人だというのがこの映画を観てわかります。
そしてベニチオ・デル・トロがこのチェ・ゲバラという革命家のイメージにピッタリで正に頼れるお父さんのような人柄を上手く演じていらっしゃいました。
彼はただゲリラ戦で戦っただけでなく、同志の中にいた若者たちに勉強を教えたり銃の使い方を教えたりもしていました。
そして責任感をまだ持てていない若者を父親のようにしかったり、読み書きできることは人に騙されないために大事だと教えたり、相手にいつも真剣に熱心に訴えるベニチオ・デル・トロの勇ましく、頼もしい父親っぷりが観れる作品です。
『ボーダーライン』(2015) 復讐に生きた男
あらすじ
アリゾナ州チャンドラーで誘拐事件の容疑者が潜伏していると思われる建物に捜査に向かっていたFBIのケイトは仲間たちと潜入した際、突然発砲してきた男を射殺。
建物の壁からは多数の誘拐されていた人々の遺体が発見された。
辺りを捜査していると敷地内にあった物置の床に仕掛けられた爆弾が爆発し2人の捜査官が犠牲になってしまう。
その後、ケイト(エミリー・ブラント)は国防総省のマット(ジョシュ・ブローリン)のチームに参加することになり麻薬の製造や販売活動を行う組織麻薬カルテルのリーダー、ディアス(ベルナルド・サラシーノ)を捜査することになる。
メキシコとアメリカの国境なあるエルパソへと移動したケイトはそこでコロンビア人のアレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)と合流しメキシコのシウダー・ファレス市でディアスの兄弟のギレルモ(エドガー・アレオラ)を警察から引き取り、アメリカに戻ろうとするがその途中ギレルモを取り返そうとするカルテルの手下たちと撃ち合いになる。
この違法な行為に困惑したケイトはマットがFBIである自分の権限を利用するためだけに自分をチームに加えたことに気付く。
感想
法も秩序もない地域で行われる麻薬をめぐる誘拐や殺人。そしてそれを取り締まる側たちの手段をいとわないやり方。こういったことが実際世界のあちこちで行われているかと思うと気持ちが憂鬱になってしまう。そんな映画ですが、この映画が描いているもう一つのストーリーはアレハンドロの復讐劇です。
ベニチオ・デル・トロが演じているアレハンドロは麻薬王ファウスト・アラルコンに妻と娘を殺されており、その復讐を果たすためにあらゆる手を使って行方を探そうとします。
そんな鬼とかしたアレハンドロですが、作中のところどころで父親のようにケイトに接する場面があります。
悪の一味とは知らずに酔った勢いで警官と寝てしまいそうになったケイトは警官の所持品で悪だと気付き抵抗しますが逆に首を絞められ殺されそうになります。そこへアレハンドロが助けに入ります。実はこれはケイトが囮だったようなんですが、それでもケイトに「(警官を)殺してしまえばよかったな。」とか翌日もケイトの体を案じる言葉をかけたり、ラストで自分におびえる彼女に「怯えている少女みたいだな。娘を思い出す。」と言ったりとあからさまにケイトと自分の娘を重ねているシーンもあります。
心に深い傷を負い、復讐のために生きるベニチオ・デル・トロのコワくも優しさを滲ませる父親っぷりが観れる作品です。
いかがだったでしょうか?
ベニチオ・デル・トロは結婚はされていませんが、実際に一人娘さんがいるパパでいらっしゃいます。
そのせいか子役との絡みのある演技はとても自然でずっと見ていたくなるほどなぜかホッとさせられるんですよね。
今回紹介した3つの映画のうち2つが麻薬がらみになってしまいましたが、だからこそ麻薬というコワさと父親の優しさとのギャップにハマってしまう私なのでした。
もし観ていない作品で気になるのがありましたら是非ご覧になってみてください!
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