『ショーシャンクの空に』のあらすじ(ネタバレなし・ネタバレあり)と感想、監督や原作者もご紹介!

ティム・ロビンス おすすめ映画
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公開から28年という月日が経っても未だ人気ナンバーワンの地位を譲ることのない不朽の名作『ショーシャンクの空に』。

私もこの映画を初めて観たときから「一番好きな映画は?」と聞かれれば今もこの映画を答えいます。

『ショーシャンクの空に』はアカデミー賞でも一つの賞も受賞せず、刑務所内の出来事を描いているせいか、出演者もオジサンたちばかりなせいか、あまり華はありません。

それなのになぜだか私たちの心に強く美しく残り続けています。

今回はそんな映画『ショーシャンクの空に』のあらすじをネタバレなしとネタバレありで、

そして私なりに感じた「この映画が伝えたかったこと」をご紹介したいと思います。

『ショーシャンクの空に』のあらすじをネタバレなしで簡単にご紹介!

銀行家のアンディ・デュフレーンは無実であるにもかかわらず、妻とその愛人を銃殺したとして終身刑を言い渡される。

ショーシャンク刑務所に収監され1か月が経つ頃、調達屋のレッドに小型のロックハンマーを依頼したことがキッカケで親友の間柄になっていく。

ゲイの囚人ボグズ達につけ狙われ、地獄のような日々を送りながらも6年かけて図書館を作ったり、ノートンの裏金を処理する仕事を任されながら、若者の囚人に高卒資格を取らせるなど常に目的を持ち自分が出来る精一杯のことをしていたアンディ。

ある日収監されてきたチンピラのトミーがアンディの無実を裏付ける告白をしたことから、アンディはノートンに真犯人の捜査をしてくれるよう頼むが自分の裏金を管理しているアンディを手放せないノートン所長は聞く耳を持たなかった。

 

映画『ショーシャンクの空に』作品情報と監督や原作者をご紹介!

『ショーシャンクの空に』作品情報

公開日:1994年9月10日(アメリカ) 1995年6月3日(日本)
原題:The Shawshank Redemption
原作者:スティーヴン・キング
原作:『刑務所のリタ・ヘイワース』
監督:フランク・ダラボン
脚本:フランク・ダラボン
製作総指揮:リズ・グロッツァー、デイヴィッド・レスター
音楽:トーマス・ニューマン
撮影:ロジャー・ディーキンズ
編集:リシャード・フランシス=ブルース
製作会社:キャッスル・ロック・エンターテイメント
配給:コロンビア=ワーナー
上映時間:142分
製作費:2500万ドル

『ショーシャンクの空に』監督はフランク・ダラボン

フランク・ダラボン監督

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フランク・ダラボン

『ヘルナイト』(1981)の制作助手としてハリウッドでのキャリアをスタートさせ、『エルム街の悪夢3/惨劇の鍵』(1987)で脚本家デビューしています。
TV『インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険』などを手掛け、1993年にスティーヴン・キングの小説を映画化した短編『老母の部屋』で初めて監督を務めました。
その後、ジェニファー・ジェイソン・リー主演のTV映画『悪女の構図』(1990)で高く評価され『ショーシャンクの空に』で劇場長編映画に初進出し、アカデミー賞7部門にノミネートされました。
2000年には同じくスティーヴン・キングの『グリーン・マイル』でアカデミー賞4部門にノミネートされています。
脚本家としては『ブロブ』(1988)、『ザ・フライ2/二世誕生』(1989)、ケネス・ブラナー監督の『フランケンシュタイン』(1994)などを担当しました。

『ショーシャンクの空に』原作者はスティーヴン・キング

スティーヴン・キング

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スティーヴン・キング

1947年9月21日、メイン州ポートランド生まれ。
本名ステファン・エドウィン・キング。モダン・ホラーの第一人者で、作品は常に大ベストセラ―になり多数映画化されています。
少年時代、母子家庭で育ち、失踪した父親のコレクションだったホラー小説を読むうちに作家を志すようになります。
1966年メイン州立大学に入学し、在学中に初の長編『THE LONG WALK』を作り、卒業すると高校教師をしながら作家を目指す。
1973年『キャリー』がいきなりミリオンセラーを記録すると1976年にブライアン・デ・パルマ監督によって映画化されました。

他にもスタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』(1980)や『スタンド・バイ・ミー』(1986)、『バトル・ランナー』(1987)、『ミザリー』(1990)、『バーチャル・ウォーズ』(1992)、

そしてトム・ハンクス主演の『グリーン・マイル』(1999)がアカデミー賞4部門にノミネートされるなど奇才ぶりを発揮してます。

 

『ショーシャンクの空に』撮影監督 ロジャー・ディーキンズ

ロジャー・ディーキンズ

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ロジャー・ディーキンズ

1978年にイギリス国立映画学校に入学。同窓生のマイケル・ラドフォード監督の一作目『ANOTHER-TIME,ANOTHER-PLACE』(1984)でデビューし、『1984』(1984)や
『シド・アンド・ナンシー』(1986)、『白い炎の女』(1987)、『妻と野望のナイル』(1989)、そして『バートン・フィンク』(1991)ではコーエン兄弟と組みニューヨーク映画批評家連盟賞、
全米映画批評家協会賞などを受賞しました。
二度目にコーエン兄弟と組んだ『未来は今』(1994)でティム・ロビンスと出会い、ティムが監督した『デッドマン・ウォーキング』でアカデミー賞撮影賞にノミネートされています。
その後、『ファーゴ』(1996)や『クドゥン』(1997)でもノミネートされました。
他にも『戦火の勇気』(1996)、『マーシャル・ロー』(1998)、『ビック・リボウスキ』(1998)などの話題作も手掛けています。

 




『ショーシャンクの空に』のあらすじをネタバレありでご紹介!

終身刑判決

メイン州ポートランド銀行副頭取のアンディ・デュフレーンは妻とその愛人のゴルファー、クエンティン氏の殺害容疑で裁判にかけられていた。

現場であるクエンティン氏の家の前にはアンディの車のタイヤ痕、アンディの足跡、アンディの指紋が付いた酒瓶の破片、そして銃弾が残されていた。

アンディは「妻に別れ話を持ち掛けられ口論した後、妻とクエンティン氏の密会場所に行き銃を手にはしたが何もせずにそのまま帰った。銃は途中ロイアル川に捨てた。」と証言する。

しかし、翌日メイドが妻とクエンティン氏の抱き合っている銃殺遺体を発見。警察はアンディが銃を捨てたという川を捜索したが銃は見つからなかった。

銃が見つからなかったことでアンディの無実も証明できず、状況証拠と十分な動機により終身刑の判決を受ける。

一方ショーシャンク刑務所では入所20年目のレッドが仮釈放審査を受け、却下の判を押されていた。

 

アンディの入所

ショーシャンク刑務所にサイレンが鳴り響く。

アンディとその他の新人囚人が乗せられた車が入ってくるとレッドと仲間たちは誰が今夜一番先に泣き始めるか賭けをし出す。

ヘイウッドは小太りの男に。レッドはアンディに賭けた。

アンディ達が刑務所内にはいると所長のノートンに「神を冒涜する」とることは許さない。」いう言葉を受ける。

その後、裸にされ、放水を浴びせらると消毒薬をかけられそのままの格好で監房へと収監された。

消灯時間になり電気が消されるとヘイウッドは自分が賭けた小太りの囚人を冷やかし始めた。

するとその囚人はついに泣き始めてしまう。

囚人たちが騒ぎ出したため、ハドレ―刑務主任は泣き止まない小太りの新人囚人を外に出し警棒でめった打ちにする。

翌朝、食堂で朝食をとっているとアンディの食事に芋虫が入っていた。それを見た老囚人のブルックスが虫を欲しがったため、差し出すと内ポケットに入っているカラスのヒナに
あげた。

そこへ賭けに勝ったヘイウッドが上機嫌でやってきて賭けたタバコを仲間達から集める。近くにいた夜間診療係の囚人に「俺の馬はどうしてる?」と聞くと「死んだ。医者も帰った後で手の施しようが
無かった。」と聞かされる。

アンディは亡くなった囚人の名前を聞くがヘイウッドに「名前なんて聞いてどうする。もう死んじまったんだ。」といわれてしまう。

アンディがシャワーを浴びているとオネエのボグズが近寄ってきて、「いいお友達はできたか?」と聞いてくる。「自分がなってやろうか?」と誘ってきたが、アンディは無視してその場から出ていく。

 




 

ロックハンマー

アンディが入所して1か月経った頃。広場でキャッチボールをしていたレッドのもとにアンディ小型のロックハンマーを調達してほしいとお願いに来る。

レッドは酒にタバコ、マリファナとなんでも手に入れることが出来る調達屋として刑務所内では一目置かれる存在だった。

レッドがロックハンマ―を何に使うか聞くと鉱物好きだから石を集め、それを砕くのに使うという。

「脱獄にでも使うのでは。」と心配するレッドにアンディは笑って「実物を見ればわかるよ。」と答える。

どうせ抜き打ち検査で没収されると忠告しつつ、危険なことには使わないと約束し、レッドは依頼を引き受ける。

ついでにボグズが狙ってるから用心しろと注意を促す。

ロックハンマーが届き、それを見たレッドは「脱獄用の穴を掘るには600年かかる。」と笑ってしまう。

 

野外作業でのこと

ボグズにつけ狙われ悪夢のような二年を過ごしたアンデイは廃人同然になっていた。

そんな中、1949年の春ノートン所長がプレート工場の屋根を修理するため12人の囚人を募集。レッドはタバコで看守を買収しアンディを含めた自分と仲間達が当たるよう細工する。

屋根にタールを塗る作業をしているとハドレーが他の囚人に「兄弟が死んで遺産が入るが相続税で多くを取られてしまう。」と話していた。

それを聞いていたアンディはハドレ―に相続税を取られないよう自分が手続きをするから、その代わりに仲間たちにビールを3本ずつ与えてほしいと交換条件をだし、見事それを叶える。

 




 

リタ・ヘイワース

ある日、映画館でリタ・ヘイワースの『ギルダ』を観ていたレッドのもとにアンディがやって来て「リタ・ヘイワースを調達してほしい。」と言ってくる。

レッドは「数週間かかるが必ず手に入れる。」と約束する。

映画館を出たアンディをボグズ達が待ち伏せしており映写室へと引きずり込むと半殺しの目に遭わせる。

アンディは診療所行きになり、ボグズは窓も電気もなにもない懲罰房へ入れられた。

ボグズが懲罰房から出され、自分の監房へ戻るとそこにハドレ―刑務主任と他の看守が待ち構えていた。

「なんですか?」と聞いたボグズにハドレ―は無言のまま殴りかかった。

その後ボグズは一生立てない体になり囚人用の病院へと運ばれていった。

アンディが入院中、レッドたちはアンディがチェス用の駒を作るための石を集めた。そしてアンディが欲しがっていたリタ・ヘイワースのポスターも退院祝いのプレゼントとしてベットに置いておいた。

抜き打ち検査

抜き打ち検査が行われる日、アンディの監房へ看守たちとノートン所長がやってくる。

検査が終わるとアンディの手に聖書があることに気付き取り上げ「好きな一節は?」と聞くとアンディは「‟起きてなさい。いつ主が戻るか分からない。”」と答えるとノートンは
「マルコ伝 13章35節、わたしも好きだ。しかし一番好きなのは‟私は世の光。私に従うものは命の光を得る。”」

すると今度はアンディが「ヨハネ伝 8章12節。」と答えた。

ノートンは帰り際アンディの聖書を持って帰りそうになったことに気付き「救いはこの中にある。」と言って返す。




 

図書係と経理

後日アンディがノートンの所へ呼び出されると突然図書係に任命される。すると

ブルックスの所に挨拶に行ったアンディの元に看守のディ―キンズという男が「子供の教育費を有利な信託基金にしたいと思っている。」と相談しにやってくる。

ブルックスはこの話題を食堂で皆に話しているとアンディが「州議会に予算を請求して図書館の本を増やしたい」と言いだす。

ブルックス曰く自分が刑務所にいる間6人所長が変わったが一つだけ共通していたのが何があっても金を出さないことだと言う。

それでもアンディはノートンに州議会へ週に一通予算請求の手紙を送る許可を取る。

翌年の春アンディは全看守の半分の税金の計算をし、その翌年には所長を含め全員のを。その次の年には刑務所対抗野球の日程が納税シーズンに合わせて変更になった。

相手チームの看守全員が給与明細を持参した。

 




 

ブルックスの仮釈放

レッドとアンディが話しているとが慌てた様子でフロイドが呼びに来る。

図書館へ行ってみるとブルックスがヘイウッドの首元にナイフを突きつけ興奮した様子だった。

アンディがブルックスをなだめ理由を聞くと、仮釈放が決まりそれを逃れるためにしたことだった。

仲間達はブルックスの心理が理解できない様子だったがレッドには痛いほどその恐怖心がわかっていた。

可愛がっていたカラスのジェイクを逃がし、外の世界に出たブルックスは仮釈放委員会が用意してくれたホテルで暮らし、スーパーの仕事に付いていたが老人の彼にはキツい仕事だった。

夜もよく眠れず、不安と寂しさに耐えられなくなったブルックスはレッド達に手紙を送りホテルの壁にナイフで「ブルックス、ここにありき」と刻むと自ら命を絶った。

手紙を読み、ブルックスの死を知ったレッドは「ここで死なせてやりたかった。」と悔やんだ。

 

フィガロの結婚

アンディがハドレー刑務主任に呼ばれ行ってみるとそこには大量の中本が置いてあり、200ドルの入った手紙がアンディに届いていた。週に一通州議会に出していた手紙がようやく功を奏したのだ。手紙を出し始めて6年が経っていた。

州議会の手紙には「これでもう解決したものとし、手紙は遠慮してほしい」とあったがアンディはそれから毎週2通の手紙を送ることにした。

送られてきた本の中にオペラの「フィガロの結婚」のレコードを見つけたアンディは看守がトイレに入ってる隙に鍵をかけ、レコードを館内放送で流す。

囚人たちはみんなが動きを止め、音楽に聞き惚れた。

アンディは罰として懲罰房に2週間入れられた。

 




 

仮釈放却下祝い

懲罰房から出てきたアンディを仲間たちは食堂で迎える。

房の中で音楽を聴いていたというアンディに仲間がレコードを持ち出せたのか?と聞くとアンディは「頭の中と心の中にいた。」と返す。

するとレッドが「昔はハーミニカを吹いたことがあったが、もうやめた。ここじゃ意味ない。」というと「ここだから意味がある。音楽は希望をなくさないために必要だ。」と話す。

レッドは「希望は危険なものだ。正気を失わせる。塀の中では禁物だ。」と警告する。

アンディが「ブルックスのように?」と聞き返すと、レッドは無言でその場から立ち去った。

レッドが二回目の仮釈放審査に落ちるとアンディは「仮釈放却下祝いだ。」といってレッドにハーモニカをプレゼントする。

レッドは少し笑って「ありがとう」とお礼を言った。

その後レッドはアンディの入所10周年祝いにマリリン・モンローのポスターをプレゼントした。

 

所長の汚職

1959年、州議会は200ドルではアンディを黙らせられないとわかり、毎年500ドルの予算を計上。

アンディはそのお金を有効に使い、古本や売れ残りの本を安く買い集め、ニューイングランド一番の図書館を作り、「BLOOKS HATLEN MEMORIAL LIBRARY」と名付けた。

その年‟青空奉仕計画”とうたってノートン所長は囚人を更生させるためのプログラムを打ち立て囚人を公共事業に従事させ社会に役立て労働の尊さを学びながら社会に尽くさせるという活動を始める。

しかし、ノートンの本当の狙いはピンはね。人件費や業者からの賄賂を受け取り、その代わり他の業者に仕事を譲るというものだった。

その不正取引の影ではアンディが会計係を務めていた。

アンディは金の出どころがわからないように株、有価証券、無税の市の債券などに換え実社会に送り出し、戻ってきた時にはきれいなお金になるようにしていた。

ランドール・スティーブンスという架空の人物で名義を作り、なにかあれば全てこの人物に行きつくようになっていた。

レッドはアンディに汚職の手助けをしていることに「罪悪感はないか?」と聞くと「自分は上手く財テクをしているだけだ。それにそのおかげで図書館を作ったり、囚人に高卒資格を取らせることを
黙認されてる。」と話す。

 




 

トミーの入所

1965年、トミーというチンピラが家屋侵入罪で2年の刑を受けショーシャンク刑務所に入所してくる。

明るい性格からすぐにみんなと打ち解けた。

ある日、そのトミーがアンディに高卒の資格を取りたいから面倒見てほしいとお願いしてくる。

彼には若い奥さんと子供がいたのだ。

アンディはトミーにアルファベットから教えた。

しかし、テストを受けるも思いように力を発揮できなかったトミーは怒って答案用紙をゴミ箱に投げつけ出て行ってしまう。

アンディはゴミ箱の答案用紙を拾い上げるとトミーに内緒で教育委員会に送った。

 

冤罪

試験が上手くいかなかったトミーはレッドに「アンディをがっかりさせてしまった。」と話し落ち込んでいた。

そしてアンディのような人がなぜ刑務所なんかに入ったのかという話になり、レッドが
アンディが逮捕されたいきさつを話すとトミーは顔色を変えた。

トミーは4年前に入所していたトマストン刑務所であったエルモという神経質な囚人に「誰を殺した?」と聞いたところエルモは「ボーイをしていたカントリークラブで目を付けたプロゴルファー
宅に忍び込んだ。すると男が目を覚まし、騒ぎ出した。だから殺した。一緒にいた女も。その女は実は結婚してて亭主がいた。亭主はやり手の銀行家でサツはそいつをぶち込んだんだ。」
と笑いながら話していたという。

アンディはそれを急いでノートンに報告にいき再審請求をしてほしいと訴えるが、相手にしてもらえない。

アンディはついノートンを「なぜそんなに鈍感なのか。」と言ってしまい、懲罰房1か月を受けてしまう。

その後トミーのもとに教育委員会から試験結果が届き、そこではじめてアンディがテストを送っていたことを知る。

結果は中の上で「合格」だった。

後日、清掃中のトミーがノートン所長に呼び出され「アンディへの言葉は神に誓って本当か?」と聞かれる。

アンディのためにならいくらでも証言するというトミーにハドレ―刑務主任は4発の銃弾を撃ち込んだ。

懲罰房のアンディのもとにノートンがやってきて経理の仕事をやらなければアンディをゲイの男たちのもとに送り込み、図書館は閉鎖。本も全部燃やしてしまうと脅され、さらに1か月懲罰房に入れられた。




アンディとの約束

懲罰房から出たアンディはレッドに妻を愛していたが上手く表現できなかったことやメキシコとの国境にあるジワタネホという場所で小さなホテルを開きおんぼろの船を修理して客を釣りに連れ出す。
という夢を語り出す。

そしてレッドがもし仮釈放になったらバクストンの牧草地にある大きな樫に木の下にある黒曜石の下を掘るという約束をする。

様子がおかしいアンディを心配したレッドは仲間たちに注意しようというが、ヘイウッドは今日アンディが荷捌き所に来てロープが欲しいと言われたから渡してしまったことを聞く。

その夜ノートンの所から監房に戻るアンディを見送りながらレッドは生涯で一番長い夜が過ぎるのを待った。

 

アンディの脱獄

翌朝、囚人たちの扉が開けられみんなが外にでるがアンディだけが出てこない。

看守も気付き監房の中を見てみるとそこはもぬけの殻の空だった。

サイレンが鳴り響きノートン所長もやって来て怒りを露にする。レッドにも事情を聞くが「何も知らない。」という。

全員がグルだと思い込んだノートンはアンディの石を投げつけめ、壁に貼ってあったラクエル・ウェルチのポスターにもぶつけると石は跳ね返ってこず、壁の中を転がる音が響いてきた。

そしてノートンがポスターを剥がしてみるとそこには下水管にまで続く穴があけられていた。

刑務所周辺が捜索されたが囚人服とすっかりすり減ったロックハンマーが見つかっただけだった。

 




 

主の裁きは下る。いずれ間もなく・・。

アンディは所長の帳簿を金庫に入れる前にダミーとすり替えて持ち出し、所長の靴とスーツもビニール袋に入れてロープで足にくくり、壁に掘った穴を抜け下水管を雷の音に紛れて叩き壊しフットボール場の5倍の長さのある汚物の中を這って脱獄したのだ。

そして翌日には自分が作り出した架空の男ランドール・スティーブンスに成り代わり12近い銀行を回って町を出た。

所長の37万ドルを超える金を持って。

後日「ショーシャンクの汚職と殺人」という見出しの新聞をみたノートンはアンディが入れたはずの裏帳簿が入る隠し金庫を開けてみる。

するとそこには帳簿ではなく聖書が入っており、表紙をめくると「所長、確かに救いはこの中に。」と書かれていた。

聖書のなかはハンマーの形にくり抜かれており、抜き打ちでみつからないようにしていた。

そしてショーシャンクに警察の車が到着。

ハドレーが手錠をかけられ、連行された。

それを自分のオフィスの窓から見ていたノートンはドアに鍵をかけ、警察が押し入る直前に銃で顎を撃ち自決した。

 

約束を果たしに

ノートンが死んでしばらく、宛名のないハガキがレッドに届く。メキシコの国境フォートハンコックからだった。

地図で場所を確認しながら国境を越えるアンディを想像し、笑みを浮かべるレッド。

そして入所40年目。3回目の仮釈放審査でレッドは「更生したと思うか。」という質問に「自分の犯した罪を後悔しない日はない。あの頃の自分と話したい。まともになれと言ってやりたい。だが、もう無理だ。
彼はとうに死に、この老いぼれだけ残った。罪を背負って。、、更生なんて全く意味のない言葉だ。」と答えると審査員は仮釈放可の判を押す。

レッドはしばらくブルックスと同じようにス―パ―の仕事をこなしブルックスと同じホテルで過ごしていた。

しかし、シャバでの暮らしに不安をぬぐえないレッドはどうやったら仮釈放の規則を破れるかを考えるようになるがアンディとの約束がそれをためらわせていた。

レッドは拳銃の代わりに方位磁石を買い、アンディが言っていたバクストンの牧草地にある樫の木を探しに出る。

そしてようやく長い石垣沿いにある樫の木をみつけその下にあった黒曜石をみつけた。

そこを彫ってみると船の絵が描かれた箱の中にお金と手紙が入っていた。

そこには

「レッド、これを見られたなら君は出られたんだ。ここまで来たならもうちょっと遠くまで来ないか?町の名前は覚えてるね?

ぼくの計画を実現するために手を貸してほしい。君が来るのを待ってる。チェス盤を用意して。覚えてるね?希望はいいものだよ。たぶん最高のものだ。いいものは決して滅びない。

君がこの手紙を見つけてくれることを、そして元気でいることを願っている。 アンディ」

と書いてあった。

 




 

アンディのもとへ

荷物をまとめ「ブルックスここにありき」の横に「レッドもここにありき」と彫り入れるとレッドは部屋から出て行った。

レッドは人生二度目の罪を犯した。仮釈放違反。

バスに乗りアンディのいるジワタネホへと向かった。

青い海辺を歩いていくと、古い小さな船を修理している男がレッドに気づく。

ついに二人は再会を果たした。

 

『ショーシャンクの空に』感想 この映画が伝えたかったこととは?

『ショーシャンクの空に』で思い浮かべるテーマといえば、やはり「希望」ですよね。

しかし、私たちが生きているこの日常で「希望」という言葉を口にすることなんてなかなかないのではないでしょうか。

落ち込んでいる時に「希望を持とうよ!」なんて言われても「生きていればいいことがあるよ。」となんの根拠もない励ましをもらっているのと同じ感覚です。

この映画で「希望を持つことの大切さ」を教えてもらったなんて言ってる方もいるようですが、本当にそうでしょうか?

わたしも最初この映画を観たときそう思い込んでいました。でもそう感じるにはこの映画はあまりに現実離れしているように思います。

アンディが体験した

・無実の罪で終身刑になる。
・刑務所の中でゲイたちに襲われる。
・所長の裏金処理をさせられる。

こういったことが全て私たちの日常で起こることは、(特に今の時代)ほぼないのではないでしょうか。

それなのにこのおそろしい苦難を乗り越えた人(アンディ)から希望をもらうなんて現実的じゃなさすぎてなかなか自分の人生に置き換えることが出来ません。 

少なくとも私は。

そしてなによりアンディがこの苦難を乗り越えられたのは彼の頭脳と知識の豊富さ、そして行動力があったことにほかなりません。

壁を掘ろうと思ったのも鉱物マニアであることから石や土の知識を持っていたことで「これ掘れるんじゃないか?」と思ったでしょうし、

銀行員としてのキャリアと知識があったから最終的に所長を追い詰めることが出来たわけです。

大金を手にして夢を実現することも。

そんな彼からわたしのような何の取り柄もない凡人が「希望を持つことの大切さ」を教えてもらったとしてもやはり「よし!アンディのように希望を持って生きて行こう!」なんて本気で思うことなんてできません。

じゃあ、私は一体『ショーシャンクの空に』の何にこんなに感動し、何を教えてもらったのか・・?

この映画で共感できる部分、それは

アンディとレッドの【友情】

です。

アンディとレッドはお互いにないものを補い合って友情を育んでいったように思います。

レッドは調達屋としてみんなの信頼を得ていました。

アンディは豊富な知識と行動力を持っていました。

アンディはなんでも調達できるレッドから自分の目的を達成するために必要なもの手に入れ、それで達成できたことにレッドも刺激をもらっていました。

アンディが刑務所でやってきたことってほとんどが自分のためではなく他の人のためになることでしたよね。

ビールの件も、図書館を作ることも、囚人に高卒資格を取らせることも、所長の裏金処理だってこれらを黙認してもらうためでした。

そんなアンディの姿勢にレッドも尊敬の念をもって協力していたように感じます。

こんな友人関係ステキだと思いませんか?

私はアンディの起こした非現実的な奇跡より、この二人の友情が観ていて心が暖まったし、うらやましく思いました。

結論をいうと

私が『ショーシャンクの空に』で教えてもらったことはこの3つです。

①知識を付けることの大切さ

②誰かのために何かやろうとすることの大切さ

③友情の大切さ

知識を身に付ければ誰かの助けになれる機会が増えるでしょう。

似に付けた知識を誰かの助けに活かすことができれば友情が生まれる機会も増えます。

つまり何か人のためになることをして生きて行けば、いい友人にも繋がり、自分のいい人生にも繋がっていく。

ダラボン監督はそんなことを伝える気はなかったと思いますが、私自身はそんなことを教えてもらえた気がしました。

 

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