『ショーシャンクの空に』考察!アンディ犯人説断固否定!矛盾点や疑問点も!検察は遺体状況を捏造していた!?

ティム・ロビンス おすすめ映画
映画『ショーシャンクの空に』のワンシーンから引用

24年ぶりに金曜ロードショーで放送され、再び話題となった不朽の名作

『ショーシャンクの空に』

公開されてから28年が経っても色あせないそのさわやかな感動は私たちの心に根強く残り続けています。

そんな映画『ショーシャンクの空に』ですが、大人気作だけあって様々な方が様々な考察をしています。

その中にはなんと

「アンディは実は本当に妻と愛人を殺していたんじゃないか?」

という方までいらっしゃいました。

そんなこと微塵も思っていなかった私はアンディが無実だと証明できる何かがないか映画を何度も見直し、憶測でしかありませんがある一つの仮説が思い浮かびました。

というわけで今回は

映画『ショーシャンクの空に』でアンディが犯人ではないと考える根拠、そして

映画を観て感じた矛盾点や疑問点などを書いていこうと思います。

当時の法律も何も知らないド素人の考察ですが暇つぶしにでも読んでいただけたら幸いです。

『ショーシャンクの空に』を考察!アンディが犯人ではないと思われる状況や行動

『ショーシャンクの空に』考察! 【証拠を残しすぎている】

アンディの妻と愛人が、殺されたとき4発ずつ撃たれていました。

検察側によれば、3発ずつ撃った後弾を拳銃につめなおし、また1発ずつ撃った、ということでした。

この冷静さを感じる行動から犯人は決して衝動的に撃ったのではないとされました。

もしアンディが犯人だとして弾をつめなおすほど余裕があったのならなぜ指紋が付いた弾や酒瓶を落としていくような真似をしたんでしょうか?

はじめから捕まる覚悟でやったなら納得いきます。しかし、アンディは無実を主張しました。

冷静さもあり、捕まるつもりもないならそんなに証拠を残していくでしょうか。

しかも、当時アンディが酒に酔っていたことは確かです。そんな状態で弾を使い切ってまた銃につめなおすという冷静な行動に逆に不自然さを感じます。




 

『ショーシャンクの空に』考察! 【エルモの言っていた被害者の特徴が一致しすぎている】

エルモは自分が殺した被害者の特徴を「男はゴルファー、女には亭主がいてやり手の銀行家。サツは亭主を(刑務所に)ぶち込んだ。」 とトミーに話しました。

アンディの妻と愛人を殺したのがアンディ自身だったとしたらエルモが殺した被害者の特徴は偶然一致したと言うことになります。

こんな偶然あるでしょうか。

おそらく事件の時期も同じでしょうし、エルモがこんな嘘をつく理由もありません。

エルモの証言がアンディが無実であると決定付ける一番有力な情報ではないでしょうか。

ノートンの言う通りアンディを励ますためのトミーの作り話じゃなければですが。

『ショーシャンクの空に』考察! 【どう見ても殺人犯である人間のリアクションではない】

トミーが殺され自分の罪が晴れる可能性が消えたときアンディがレッドに妻への思いを打ち明けているシーンがありましたね。

「自分は引き金を引いてないが、自分が妻を死に追いやった。」と夫としての務めを果たせてなかった自分を責めていました。

トミーにエルモのことを聞いたときも所長に必死でエルモを探してほしいとお願いしています。

そしてレッドに希望をなくしてはいけないとも言っています。

実は殺人を犯していながら自分は無実だとウソをついているような人間から「希望を捨てちゃダメ。」なんてセリフが出てくるでしょうか?

これでもしアンディが本当に殺人犯だったら、これはもう完全にサイコパスです!

何よりもレッドをだましたことになりますよね。なんのために?

そもそもアンディが殺人犯だったら、この映画の趣旨が変わってきちゃいます。ほんとにただの脱獄犯の映画になっちゃいますよ。

アンディが殺人を犯してないから脱獄シーンであんなに爽快感を味わえるし、感動できる。そして「希望はいいものだ。」というセリフにも説得力が生まれるわけです。

なのでアンディを犯人とするのはやっぱりおかしいとしか考えられません。犯人にする必要がないんです。

 




『ショーシャンクの空に』考察!検察が遺体の状況を捏造した!?

遺体の状況が検察が言ったのとエルモが言ったのとでは違いがありましたよね。

検察は「二人は抱き合ったまま殺されていた。」

エルモは「男が気付いて騒いだから殺した。」と。

このことからエルモが殺したのは別人で、アンディがほんとに犯人だったんじゃないか説がでたようです。

しかし、わたしはそもそも検察の言った「抱き合って死んでいた。」にちょっと疑問を抱きました。

ちょっと想像してみてほしいんですが、抱き合った状態のまま二人一緒に殺されるって難しくないですか?

一方が撃たれた瞬間、もう一方の人間は驚いて必ず起き上がるはずです。

二人並んで死んでいただけならわかるんですが、抱き合った状態のまま死ぬっていうのは以下の3つの場合でないと不可能だと思うんです。

①二人とも事前に睡眠薬を飲まされ(もしくは自分で飲んで)情事している間に寝てしまいその後殺された。(かなり計画的)

②二人を殺した後、犯人が抱き合っているように装った。

③二人は抱き合ったまま毒を飲み心中した

まず①なんですが、アンディにもエルモにも睡眠薬を盛る機会があったかがまず疑問ですし、

犯罪の常習犯であるエルモならやれた可能性はありますが、そこまで用意周到な犯罪者には思えませんでした。

アンディの場合もそこまでやっていたなら指紋のついた弾や酒瓶を残すようなことをするわけありません。

そもそも遺体から睡眠薬が検出されたとは言ってませんでしたしね。

②の場合は、アンディもエルモも抱き合っているように装う必要がないので可能性はゼロかと思われます。

そして③、二人は4発の銃弾を受けていることは確かなので問題外ですね。

①にも②にも③にも可能性がないとしたら

検察が言った「二人は抱き合って死んでいた。」というのは捏造だったことになります。

事件を解決するうえで2人が抱き合って死んでようが、そうでなかろうがあまり重要ではありません。

では、なぜ検察はこのようなことを言ったのか?

それは

陪審員の同情心を掻き立てるため

だったからではないでしょうか。

ご存知の通り、アメリカでは容疑者の有罪無罪は一般人から選ばれた陪審員が決めます。

検察側はアンディが犯人であると確信していました。状況証拠と動機は完璧でしたが、妻と愛人を殺した物的証拠である拳銃が見つかりません。

そこで陪審員が有罪にしやすいよう不倫という被害者の罪を覆い隠すかのように「抱き合って死んでいた」つまり「被害者二人は愛し合っている中、無残に殺されてしまった。」と陪審員の心に同情心を植え付けたのではないでしょうか。

この流れだったらエルモと検察の言った遺体の状況に違いがあるのも納得いきます。

 




『ショーシャンクの空に』考察!気になった矛盾点や疑問点

下水管が簡単に割れすぎ?

アンディが脱走の際汚水が流れる下水管を用意していた石で3回叩いて穴をあけていました。

下水管ってそんな簡単にわれるものなんでしょうか。

この疑問は下水管がかなり老朽化していたという理由をつければ解決できるかと思われます。

アンディがそれを知ってて脱走を計画していたかは疑問ですが。

 

エルモの件をなぜノートンに話したのか?

トミーからエルモのことを聞いて所長のところへ飛んで行ったアンディでしたが、あのノートンのことです。まともに聞くわけはないし、しかもアンディは大事な自分の裏金を管理する人物。それにアンディが釈放なんかされれば自分の悪事がばらされてしまうかもしれません。

そんな人間を手放すようなことをするわけありません。

ノートンがどんな人間か十分知っていたアンディならそんなこと予想できそうなものだと思いませんか?

それにトミーが消される可能性も十分予想できたはずです。

あまりに予想外の発言がトミーの口から出たから気が動転して後先考えずに所長の所に行ってしまったんでしょうか。

 




レッドになぜ計画を話さなかったのか?

アンディは脱獄を実行する前にレッドに「もし仮釈放が叶ったらバクストンの牧草地に行って黒曜石の下の物を見てほしい。」と頼みます。

しかし、そこになにが埋めてあるのか自分がこれから何をしようとしているかまでは話しませんでした。

信頼できるレッドになら「自分は脱獄してメキシコの国境にあるジワタネホという場所に行くつもりだからレッドも仮釈放になったら来てくれ。」と話してもよかったと思うんです。

しかしアンディは「僕の行先を教える。ジワタネホ・・。そこで余生を送りたい・・。」とか「(黒曜石の下に何があるかは)行ってみればわかるよ。」とか意味ありげなことばかり言って脱獄の計画などは話しませんでした。

なぜなんでしょうか?

おかげでレッド達はアンディの自殺を心配してしまいましたよね。

トミーのようにレッドにも危害が及ぶのを恐れたからなのか・・自分の計画が上手くいく保証がなかったからなのか・・。

それとも単なるレッドへのサプライズ・・だったのか。

 

ポスターを張り直したのは誰?

アンディは壁に穴をあけそれをポスターで隠してましたよね。

脱獄当日、アンディが穴に入ったあとポスターはしっかりと壁に張り付いていたようでした。

ダラボン監督もこのことをつっこまれたことがあったそうで、「映画だから目をつむってほしい」と言っています。

そもそもこのポスターをどうやって貼ったのかわかりませんが、ノリのようなもので貼られてるならアンディが穴に入ったあと勝手にまた貼りついてくれそうですけどね。

 




ノートンのスーツがピッタリ?

アンディは脱獄当日所長のスーツを余裕な表情で選んでいるシーンがありましたね。

そして脱獄した翌日そのスーツをビシッと着込んで12もの銀行を回りました。

このとき違和感を感じませんでしたか?

アンディ(ティム・ロビンス)の身長は196cm。

ノートン所長(ボブ・ガントン)の身長は187cm。(思ったより高いですね。)

アンディとノートンは10cm近くも差があります。

なのにスーツのズボンの丈はピッタリ。まるでアンディのために作られたかのようです。

抜き打ち検査のシーンでも向かい合った二人の頭の高さは同じに見えました。

 

脱獄後のアンディの罪はどうなった?

アンディが脱獄した後、ノートン所長の悪事が公になりアンディの捜索どころではなくなっていましたが、アンディの罪がなくなったわけではありません。

ノートン所長の罪は暴けても自分が実は冤罪で捕まったことは証明できていないし、むしろ所長の悪事に手を貸し、脱獄までしたことで罪は増えています。

自分が作り上げた架空の人物になり代わり国外へ行くことはできましたが、アメリカに戻ったらもしかしたら捕まってしまうかもしれませんね。

 




『ショーシャンクの空に』考察!もし〇〇だったらアンディは脱獄できていなかった!?

アンディの部屋が端っこじゃなかったら?

そもそもこのアンディの脱獄劇は壁に穴をあけて下水管のあるとこに辿り着けたからこそ成功しました。

しかし、もしアンディが入った牢が囚人と囚人の間だったり、反対側の端っこだったら脱獄はムリだったでしょう。

頭がいいアンディのことですから脱獄が出来ないなら何らかの方法でノートン所長の悪事を公にすることは出来たかもしれませんね。

ただそれだと自分は外に出れないですが。

ポスターを剥がされていたら?

抜き打ち検査でノートンがアンディの部屋にやって来た時ポスターを目にして一瞬「これは許されん。」と言いますがこれから自分の経理をアンディに任せる魂胆だったノートンは特別に許します。

もし、ポスターを張ることをここで禁止されていたら穴をあける計画はおじゃんになっていたでしょう。

あと、ここでポスターを剥がされちゃうんじゃないかとハラハラした方もいたかもしれませんが、この時点ではロックハンマーは手に入れていてもまだ壁に穴をあける作業は開始してなかったんじゃないかと思います。

まず抜き打ちで様子をみてポスターがOKだったら穴掘りを開始しようと思っていたんじゃないでしょうか。

 




聖書を開かれていたら?

抜き打ち検査でロックハンマーが入っているであろう聖書をノートン所長が手にします。

そしてあろうことかそれをうっかり持って帰ろうとしますが、途中で気付いてアンディに「救いはこの中にある。」と言って返していましたね。

『ショーシャンクの空に』を初めて観たときはこのシーンに特に何も感じませんでしたが、二回目に観たときにスリルのあるシーンだったことに気付きます。

もし、ノートンがチラッとでも聖書を開けていたらロックハンマーは没収され穴掘りは出来なくなっていたでしょう。

 

靴がバレていたら?

脱獄当日、アンディはノートンのスーツを着込んで自分の囚人服で隠しましたが、ピカピカに磨いた靴は隠さずそのまま履いて牢に戻っています。

レッドは「人のクツなんて見ない。」と言っていましたが、これが万が一看守の目に留まっていたらどうでしょう。

ノートンに報告され、何をしようとしていたのかと警戒されていたかもしれません。

 




天気が変わっていたら?

アンディが下水管を割るとき、雷の音に合わせて下水管を石で叩いてましたよね。

これは叩く音を雷の音でかき消すためですが、もし天気が変更しちゃったらどうでしょう。

アンディの脱獄計画は帳簿を入れ替えるところから始まっています。なので下水管を壊す時に雷が止んだからって中止にはできません。

かといって雷が鳴らない中でガンガン鳴らしていたらさすがに刑務所内にまで聞こえちゃいそうですよね。

この時のタイミングで見つかったらさすがにヤバかったでしょう。

 

『ショーシャンクの空に』考察!アンディはレッドを救う天使だった!?

えー、こっからはぶっ飛んだ考察になるので読まなくても結構です。(笑)

わたしが最終的に考察したのは

アンディは実は神様がレッドのもとに送り込んだ天使だったのでは?

というものです。

この映画は、いかに希望が素晴らしいものであり、決して無くしちゃいけないものだ。ということをアンディが教えてくれている映画だとおっしゃる方がたくさんいますが、

私的には「アンディが希望を捨てない」というより、「レッドが希望を持つようになる」、がメインの映画だと思っています。

ある天使が神から一人の人間に希望を与えるよう指令を受け、冤罪によって捕まってしまったアンディという男のもとに舞い降ります。

そして刑務所で出会ったレッドという自分の罪を毎日後悔している罪人に希望を与えようと決め、彼に近づき普通の人間がやれないようなことをして見せます。

親友となりレッドの信頼を手に入れると彼が外の世界へ行きたくなるようある約束をします。

そして奇跡のような脱獄劇をみせるのです。

アンディに会いたいと思うようになったレッドは外の世界に、そして自分の未来に希望をもつようになりついに仮釈放をかなえアンディの元に向かうのです。

アンディが聖書を全て暗記していたのは彼が天使だったから。(ノートンの場合は逆に悪魔だったから?)

つまりこれはファンタジー映画だったんですねぇ。

 




 

いかがだったでしょうか。

アンディ犯人説を否定する根拠や映画で感じた矛盾点、疑問点。

もし○○だったらアンディは脱獄できていなかった!などを書いていきました。

ダラボン監督も言っていましたが、『ショーシャンクの空に』は予算と時間がかなり限られていたため本番になって設定や撮り方、流れなどが脚本と変わることが多々あったようです。

それに撮影していくなかで俳優さんの意見を取り入れたり、「こういう風にした方が良くなる。」とその時アイデアが浮かんだり、映画をよくしようとしたことで矛盾点や疑問点がでてきてしまったかもしれませんね。

色々考察してみてなんなんですが、案外ダラボン監督はそこまで深くは考えてないかもしれません。

でも、こういう考察とかって人のを見るのも自分で書くのも楽しいんですよね。

 

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