『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』を解説と考察!ラストの意味は?オマージュしたシーンはココ!

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2023年6月30日についに公開された

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』

とうとうハリソン・フォード最後のインディとなってしまうということでワクワクとともに寂しさを感じているファンの方も多いかと思います。

というわけで今回は最新作にして最後のインディとなった

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』の解説と考察

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』のラストの意味

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』の過去作のオマージュシーン

をご紹介したいと思います!

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』を解説と考察!

アルキメデスってどんな人?

今作のキーとなる「アンティキティラ」を発明制作していたアルキメデスとはどんな人物か皆さんはご存知でしょうか?

アルキメデスとは・・

紀元前287年にイタリア半島のシラクサという都市国家で生まれた数学者です。

引用元:biography.com

世界三大数学者の一人にも数えられる彼ですが、数学者としてだけでなく物理学や天文学の分野でも天才的な才能を発揮し、投石器など戦争で使う兵器を発明し、王様から厚い信頼も受けていました。

インディも最後の授業で彼が発明したテコと滑車を使用したクレーンでローマ軍の船を吊り上げ転覆させた武器を紹介していましたよね。

他にも水を汲み上げるポンプや天体観測をするプラネタリウムなども発明しています。

紀元前212年に亡くなった時、ローマ軍の兵士が幾何学の問題に夢中になっていたアルキメデスに「お前は何者だ。」と聞いたところ、図を両手で庇いながら「お願いだからこれを乱さないでくれ。」と答えたアルキメデスに怒り殺してしまった。

というのが有名な説ですが、

当時の共和政ローマ期の政務官だったマルケルスの命で意図的に殺されたという説もあるそうです。

アンティキティラとは?

引用元:yahoo.com

今作でインディとヘレナ、そしてフォラーが必死の思いで手に入れようとしていた時空の裂け目の位置を示す運命のダイヤル「アンティキティラ」。

実はこの遺物は実際に存在します。

アンティキティラとは本来ギリシャのペロポネソス半島とクレタ島の間にあるイオニア諸島の一つで、この付近の海で見つかった沈没船の中から発見されました。

これは歯車式の機械でできていて「アンティキティラ島の機械」と呼ばれています。

引用元:rejtelyekszigete.com

見つかった当時はオーパーツ(作られた年代には製造不可能なもの)などと呼ばれていましたが実際は時空の裂け目を示すなんてものではなく、

天体運行を計算するための機械

だということがわかっています。

映画の中ではこのアンティキティラを作っていたアルキメデスがフォラーの遺体から腕時計を外し、そして彼の棺からこの腕時計も出てきていました。

作中のアルキメデスは死ぬその時までこの腕時計を付けていたわけでアンティキティラを完成させるためのヒントにしていたのかもしれません。

そう考えるとアンティキティラを完成できたのはフォラーがこの時代にやってきてくれたおかげだったということになるのではないでしょうか。




ロンギヌスの槍とは?

今作の中で一番最初に登場した遺物が「ロンギヌスの槍」でしたね。

結局、フォラーが偽物だと気付いてナチスの大佐に報告していましたが。

「ロンギヌスの槍」とは・・

キリストが十字架にかけられ息絶えた時、本当に死んだかどうかを確かめるためにロンギヌスというローマ軍の指揮官がキリストの脇腹に刺した槍

のことです。

エヴァンゲリオンでも登場してくるので名前を聞いたことはあるという方は多いのではないでしょうか。

映画でいうとキアヌ・リーヴス主演の『コンスタンティン』にもキーアイテムとして登場。

ナチスの旗に包まれたロンギヌスの槍を偶然見つけた青年がそれを手にした時、心を乗っ取られ追突してきた車を跳ね飛ばし、彼が通る場所にいた動物たちが次々に死んでいく。

という恐ろしい描写がされています。

キリストといえばインディ・ジョーンズシリーズ3作目の『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』に出てくる「聖杯」を思い浮かべますね。

「聖杯」は一般的に

“キリストが最後の晩餐で使用した杯”

とされていますが、フランスの詩人ロベール・ド・ボロンが聖杯伝説や騎士道物語にキリスト教を交えて書いた著書には

“キリストの磔刑の際に血を受けた杯”

と書かれています。

最後の聖戦ではドノバンが聖杯を「キリストの血を受けた杯」と言っていたのでこの話をもとにしていたのかと思います。

キリストの血に触れた「聖杯」と今作に登場した「ロンギヌスの槍」。

二作品が繋がるアイテムをちょこっとでも登場させてくれたのが印象的なシーンでしたね。




ユルゲン・フォラーは実在する?

今作のインディの宿敵となったユルゲン・フォラーは実は元ナチス党員だったドイツ人数学者ヴェルナー・フォン・ブラウンがモデルです。

引用元:wikiwand.com

第二次世界大戦下、ロケット開発に携わりV2号ミサイルの製作指揮もしていました。

敗戦後はアメリカへと亡命。1958年にアメリカ航空宇宙局(NASA)が成立すると2年後に新設されたマーシャル宇宙飛行センターの初代所長も務めました。

映画にも登場したアポロ11号月面着陸成功にも貢献しています。

1997年の6月16日ガンで亡くなられました。65歳でした。

フォン・ブラウン・・どこかで聞いたことあるなと思っていたら、ジェイク・ギレンホールが実在の主人公ホーマー・ヒッカム役で出演した『遠い空の向こうに』という映画に登場してました。

主人公のホーマーがソ連が打ち上げた衛星スプートニクを見てロケットを飛ばしたいという夢を持つようになり「ロケットの父」と呼ばれた憧れのフォン・ブラウン博士にそんな思いを書いて送る、というくだりがあります。

そしてこのフォン・ブラウンに憧れていたホーマー・ヒッカム自身も本当にNASAの技術者になっています。

マッツ・ミケルセン が演じたナチスに未練たらたらのユルゲン・フォラーとはかなり違いアメリカへ渡ってからはロケットを平和なアイテムとして開発に尽力しました。

あのアポロ計画にナチス党員だった人が携わっていたなんて驚きですよね。

フォラーみたいにナチス返り咲きを企むような人でなくてよかったです。




ヘレナにもモデルがいた!?

フォラーにはモデルがいると紹介しましたが、実はヘレナにもモデルがいます。

しかし、それは実在の人物ではありません。

ヘレナのモデルとなったのは1941年に公開された『レディ・イヴ』という映画の主人公ジーン・ハリントン(レディ・イヴ)というキャラクターです。

引用元:wikipedia

ジーンは父親とともに金持ちをターゲットにカードゲームなどでイカサマをしお金を巻き上げる詐欺師でしたが御曹司のチャーリー・パイクと本気で恋に落ちてしまい他の詐欺師に狙われてしまった彼のためにレディ・イヴという別人になり助けようとする物語です。

ヘレナも最初はインディを騙して「アンティキティラ」を盗み闇オークションに出すも次第にインディに感情移入しフォラーの悪事を止めるため助けになっていました。

現実では悪いことをしていても心には正義もあるというところが確かに似ていますよね。

『レディ・イヴ』で面白いのがチャーリーというのが御曹司なんですが、インディの大嫌いなヘビの研究者という設定なんです。

これは偶然でしょうか?

なぜ古代ローマにたどり着いたのか

フォラーの思惑とは反対に「アンティキティラ」によってインディたちは1930年代ではなく古代ローマ時代へとタイムスリップしてしまいました。

しかも「アンティキティラ」を開発した張本人であるアルキメデスがいた時代です。

これはこの時代に大陸が移動することが発見されておらず計算式にそれが盛り込まれていなかったから、というのが理由でした。

いくら計算が間違っていたとはいえアルキメデスがいた時代にこんなうまいことたどり着くのは出来過ぎじゃ?とも思いましたがインディが作中で「アルキメデスが設定していた。」と言った通り

アルキメデスは大陸移動のこともわかっており、どうやっても自分の時代つまり、古代ローマ時代にたどり着くように「アンティキティラ」を作っていました。

なのでフォラーの計算が間違っていようがいまいがインディたちは古代ローマ時代にきちゃっていたということになります。

これはアルキメデスがこの「アンティキティラ」を扱うものが未来を変えられないようにするためと思われます。

アルキメデス、どんだけ天才なの。って感じですが、じゃあなぜこんなの作ったのかと思いますよね。

たぶん自分の学者としての力試しのようなものだったのかもしれません。

もしタイムマシンを作る方法が見つかり、それを作る能力が自分にあったら誰でも試しに作ってみたくなりますもんね。

そしてインディたちが別の時代から来たことを知った時、そのための道具を作ったのが自分だと確信したアルキメデスはフォラーの腕時計をもとに製作途中だった「アンティキティラ」を完成させたのでしょう。

ヘレナはなぜアンティキティラを盗んだのか

引用元:cbr.com

ヘレナがインディの前に突然現れ、うまいこと言って「アンティキティラ」を持ち去ってしまいました。

インディは後日ヘレナがモロッコで盗品を闇オークションで売って逮捕されたことがあるのを知ります。

インディから奪った「アンティキティラ」もやはりオークションで売り捌こうとしてましたよね。

なぜそんなことしたのでしょうか?

もちろん、お金のためです。

しかし、なぜ「アンティキティラ」の価値があまりわかっていなさそうなマフィアに売ろうとしたのでしょう。

もちろん盗品ですからあまり公にはできないですし、まっとうなオークションになんか出品できません。

でもフォラーのような「アンティキティラ」の価値をわかった上で「盗品でもいいから、いくらお金を払ってもいいから。」というくらい喉から手が出るほど欲しがる相手はいくらでもいたのではないでしょうか。

フォラーにだってうまく取引すればかなりのお金が手に入ったんじゃないでしょうか。

それなのにヘレナがそうしなかったのは

アンティキティラを恨んでいたから

かと思います。

ヘレナの父バジルは「アンティキティラ」という遺物に取り憑かれ人生を狂わされました。

少女時代からそんな父親を見てきたヘレナは自分が普通の幸せな子供時代を送れなかったのはその「アンティキティラ」のせいだと思って育ってもおかしくはありません。

そのせいもあってか大人になり高学歴であるにも関わらず盗品を売っては稼ぐような大人になってしまったヘレナはずっと心の中にくすぶっていたあの「遺物への恨み」を晴らすべくモロッコからわざわざアメリカに渡り、ソレをまんまと手に入れるといつものように闇オークションに出品。

別に高額で売れなくとも、相手が価値がわからない人物だろうとも、むしろそのほうがヘレナにとっては「恨みを晴らす」と言う意味では好都合だったかもしれません。

結局その行動のせいでフォラーたちに狙われることになってしまったわけですけどね。

もう一つ理由があるとすれば

ヘレナはフォラーを利用し自分も過去へと戻ろうとしたという可能性もあります。

そうすると父親の記述を丸暗記し、関連する書籍を独自で解読までした理由が付きます。

すんなり売ってしまうくらいならその必要はありませんからね。

そしてバジルが「アンティキティラ」を知る前の過去まで戻り「アンティキティラ」を壊してしまえば父のバジルがこの遺物に取り憑かれることもなくなる、と考えたかもしれません。

そして「アンティキティラ」について調べまくっていた彼女のこと。もしかしたら

ヘレナは古代ローマ時代に行くことも分かっていた可能性もあります。

でもそれだったらアルキメデス本人に作らないようお願いしたでしょうから、ちょっと考え過ぎかもしれませんね。

どちらにしても「アンティキティラ」を葬ってしまいたい、という気持ちはあったかと思います。




『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』ラストの意味は?

インディがマリオンとキスをしヘレナが外から2人のいる部屋を見つめ微笑む。

感動的だけどちょっぴり切なくなるシーンの後ベランダに干されていたインディ愛用のフェドーラ帽がスクリーンに映し出されます。

「この帽子から冒険は始まったんだなぁ」と物思いにふけっているとパチン!とフェドーラ帽が洗濯ばさみから外されました。

映画は最後の最後にインディがフェドーラ帽を手に取った、というシーンで幕を閉じたわけです。

このラストのシーンは一体どういう意味なのか?

これはおそらくこのシリーズを観てきた私たちへの

インディ・ジョーンズは永遠です。」

というメッセージなのではないかと思います。

もしこのフェドーラ帽が外れることなく終わってしまったら、歌手が引退するときマイクを置くようにインディ・ジョーンズもう本当に終わり!となってしまうでしょう。

でも今作のラストにインディが帽子を取ったことでそんな淋しい最後にはせず、

映画が終わってもインディ・ジョーンズという冒険家はあなたたちの中にあり続ける

という思いが込められていたのではないかと思います。




『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』過去作のオマージュ?

インディ・ジョーンズの最新作には懐かしい過去の作品をオマージュした?と思われるシーンがいくつかあったのでご紹介します。

列車の上で格闘!

今作の冒頭、1944年でのシーンでインディはナチスのウェバー大佐と列車の上で格闘し、見事やっつけるシーンがありましたよね。

この走る列車の上で敵と戦う場面、見覚えありますよね。

そう、

『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』で少年時代のインディが盗掘グループとサーカス団の列車の上で「コロナドの十字架」を取り合ったあのシーン

と似てます。

最後の聖戦ではこの列車格闘シーンでインディがなぜムチを使う様になったかや、なぜ蛇がダメになったかなどが分かるシーンになってます。

しかし、今作ではそのような情報は盛り込まれていません。

その代わり列車のスピード感や途中トンネルも登場するなど迫力度はかなり増したシーンになっていました。

ヘンリーの部屋にあった絵?

時代が1969年に切り替わり年老いた裸のインディが椅子の上で寝ていました。

その正面にあった壁に注目してみると何やら見覚えのある絵が飾られています。

この絵は『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』の時、ドノバンからヘンリーが行方不明になったと聞いてインディがマーカスとヘンリーの家を訪ねた時にタイプライターが置かれたデスクの正面の壁に飾られていた騎士と聖杯の絵です。

『インディ・ジョーンズ/クリスタルスカルの王国』ではヘンリーは亡くなったことになっていて寂しい思いをしたファンも多かったと思います。

今作ではその面影をちらっと入れてくれたのは嬉しかったですね。




コミカルシーン

今作で運命のダイヤル「アンティキティラ」を持っていってしまったヘレナをインディがモロッコで見つけオークションを中断させていました。

その時目の前にいたマフィアの男たちにムチを何度も振りかざしていましたが結局全員に銃を向けられ逃げる、というオチでした。

これは公開前に解禁された予告映像でも流れていましたよね。

全作観ている方なら「今回はこういうパターンか。」と思ったんじゃないでしょうか。

そうインディ・ジョーンズシリーズは毎回ちょっとしたコミカルシーンが入れられています。

特に有名なのが

『レイダース失われた/アーク《聖櫃》』の時、ナゾの剣士が剣でインディを散々挑発しておきながらインディに銃であっさり殺されちゃう

っていうあのシーンですよね。

これはハリソン・フォードたちが現地で食中毒になってしまったことがきっかけで偶然生まれたシーンです。そして

『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』では宮殿の部屋で刺客に襲われたインディがウィリーの部屋にもいないかと確認しに行くと自分を探していると思ったウィリーが「私はここよ。」と何度もうったえるも聞く耳をもってもらえないというシーン。

『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』ではインディがナチスの男と共に崖から落ちてしまい、ヘンリー、マーカス、サラーは呆然とその様子を見ていたが、実は落ちていなかったインディが一緒になって崖の下をのぞく、というシーン。

などなど。

こうやって振り返ってみると毎回インディが大ピンチ!という時にこのような演出がされていたんですね。

監督のこの遊び心がインディ・ジョーンズの魅力の一つと言っていいんじゃないでしょうか。

ただ今作では監督がジェームズ・マンゴールドになりインディの教授引退や離婚の危機、息子の死などいつもより重めの内容になっていたためかコミカルシーンはこのオークションの時くらいで後はほとんどなかったような気がします。




何度も宝を奪われる

ヘレナがアルキメデスのダイヤル「アンティキティラ」をオークションにかけている時、インディの後にホラーたちも現れ激しいチェイスの末、結局奪われてしまいました。

そしてもう半分を見つけるために必要なグラフィコスをレナルドの協力で海底から見つけることができましたがまたもフォラーに奪われ暗号解読を強要されます。

グラフィコスは取り戻しますがもう半分の「アンティキテティラ」を見つけるとまたまたフォラー達に見つかり奪われてしまいました。

この流れも何か覚えがありますよね。

そう、

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』で宿敵べロックも同じ手法で宝を手に入れていました。

べロックもインディと同じ考古学者でいわばライバル。しかし、やり方は汚くインディが命がけで手に入れた宝を毎回横取りしてました。

しかも彼もフォラー同様ナチスの協力者でした。

ただべロックは考古学者として伝説の宝を手に入れたい、という欲求から行動してましたが、フォラーの目的はナチスの返り咲き。

二人の目的は全く違ってました。




やっぱり出ました、大男!

今作でフォラーの手下には残忍な男クレーバーともう一人ハウケという大男が登場していました。

ハウケを演じていたのはオランダ人のボディビルダーでモデルや俳優もされているオリヴィエ・リヒタースという方です。

今作以外には『ブラックウィドゥ』や『キングスマン:ファースト・エージェント』、『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻と猫』にも出演しています。

この大男を見た時「やっぱり出てきた。」と思いませんでしたか?

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』では後半にインディがナチスの飛行機を奪おうとしている時に現れ殴り合いをしました。

この時の大男を演じたのはパット・ローチというプロレスラーでもあった俳優さんです。

この方は次作の『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』でも地下で強制労働させられている村の子供たちの監視役として登場。この時もインディと一対一で戦っています。

そして『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』にもインディとヘンリーが乗った飛行船をナチスのヴォーゲル大佐と一緒に訪れたゲシュタポというスーツの男としてちょこっと出ています。

この三作品に出演したパット・ローチさんでしたが2004年に病気で亡くなられたため

『インディ・ジョーンズ/クリスタルスカルの王国』にはイゴール・ジジキンというロシア人の俳優さんが大男ドヴチェンコ役を演じています。

いつもインディと戦ってはやられていた大男達でしたが今回の最新作では年老いたインディに変わって少年テディが見事にやっつけてくれました。




毎度おなじみ密集生物!

インディ・ジョーンズの定番の一つとなっているのが大量の生き物がインディたちを襲うシーンです。

このシーンが楽しみな方もいればやめてほしいと言う方もいるでしょうね。

今作では「アンティキティラ」の片割れを探しに入った洞窟で大ムカデみたいなのにヘレナとインディが襲われました。

さすがのヘレナもパニくっていましたね。

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』では聖櫃がある地下に降りた時、インディの大嫌いなヘビが無数にうごめいていました。

『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』ではトラウマ級の大量の、しかもさまざまな種類の虫達がウィリーの体を這っているシーンがありました。

『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』では騎士の棺が置かれている地下でインディとエルザが大量のネズミに襲われるシーンがありました。

そして

『インディ・ジョーンズ/クリスタルスカルの王国』では無数の殺人アリがイリーナたちとインディたちを襲います。

毎回かなりのインパクトをこちらに与えてくれる密集生物シーンですが今回の最新作ではかなり短いシーンになっていて全作入っているから今作も仕方なく入れた感があったような気がします。

このシーンが楽しみという方にはかなり物足りないものになっていたかもしれません。

子役の活躍

引用元:Pinterest.jp

今作でヘレナの相棒的役割をして活躍していた子役のテディ。

とっても可愛らしくて頼もしい演技を見せてくれてましたよね。

テディを演じたのはフランス人のイーサン・イシドールという2007年生まれの俳優さんです。

子役といえばやはり思い出すのが『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』でインディの相棒役をしていたショーティことショートラウンド。

少年一人

引用元:therpf.com

ショーティの運転でマフィアから車で逃れるシーンは今作の三輪自動車でのチェイスシーンとかぶります。

当時ショートラウンドを演じたベトナム出身のキー・ホイ・クアンは2022年に『エブリシング・エブリバディ・オール・アット・ワンス』でアカデミー助演男優賞を獲得しているだけにイーサン・イシドールももしかしたら将来俳優として大きな活躍を見せてくれるかも・・と期待しちゃいます!




インディの衣装

インディが毎回冒険の旅に来ていく服は廃れたレザーのジャケットにフェドーラ帽。

そしてショルダーバッグと腰に付けたムチ、というスタイルです。

毎回同じものを使ってるかと思ってましたが、

最新作の衣装は保管されていた『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の時の衣装を元に再現されたものなんだとか。

ただ気づいた方もいたと思うんですがショルダーバッグはいつも右肩から左腰にかけてかけられていましたが、今作では逆になっていました。

これは何か意図があってしていたことなのか不明です。

ハリソン・フォードが撮影中に負った怪我が原因だったりするんでしょうか?

それくらいしか理由は思い当たりませんでした。

マリオンとのキス

今作のラストに離婚協議中であるはずのマリオンが現れインディとの感動的なキスシーンで映画は幕をを閉じていますが、二人がキスをする直前、インディはマリオンに「痛いところは?」と聞き、一つ目にヒジを、二つ目に頭を指差しそこにインディがキスをするというロマンチックなものでした。

今回の最新作を見た方はほとんどの方が一作目も見てると思うのでわかると思いますが、このシチュエーションは

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の時にマリオンが傷だらけのインディを手当てしようとしたときに同じように「痛いところは?」と聞いて最後にインディが唇を指差しキスをするという見ていて恥ずかしくなっちゃうようなシーン

を年老いた二人が再現したもの。

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の時代設定は1936年。

今作より33年も前のことを二人ともはっきりと覚えていたというのが嬉しくなっちゃうシーンでした。

 

インディ・ジョーンズ最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』の解説と考察、過去作のオマージュシーンをご紹介しました。

過去へ戻るというぶっ飛んだ展開になっているものの「アンティキティラ」やフォラーのモデルなど実在するアイテムやキャラクターを登場させているところがなかなか面白かったですよね。

過去作のオマージュと思われるシーンも結構たくさんあってジェームズ・マンゴールドのスピルバーグやジョージ・ルーカスへの尊敬の想いやインディ・ジョーンズ愛も感じられます。

インディ・ジョーンズという映画は終わってしまってもインディが私たちにくれたワクワクやドキドキはずっとずっと残り続けていくに違いありません!

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