‟契約の箱”と呼ばれたユダヤの秘宝‟アーク”をめぐるインディ・ジョーンズシリーズの記念すべき第一作目『レイダース/失われたアーク≪聖櫃≫』
ナチスに狙われながら仕掛けや罠をかいくぐって宝を手にするインディがとても頼もしくワクワクドキドキしっぱなしの作品ですがこの映画にも様々な疑問点やトリビアがあります。
今回はそんな
◎『レイダース/失われたアーク≪聖櫃≫』のインディたちが目を閉じる理由
◎『レイダース/失われたアーク≪聖櫃≫』のラストシーンの意味などの解説と考察、
◎『レイダース/失われたアーク≪聖櫃≫』のハエを食べちゃってる(?)シーン
◎『レイダース/失われたアーク≪聖櫃≫』の偶然生まれたシーンやトリビア
をいくつかご紹介したいと思います
※ネタバレしている部分があるので映画を観てない方はご注意ください!
- 『レイダース/失われたアーク』目を閉じる理由は?
- 『レイダース/失われたアーク』ラストの意味は?
- 『レイダース/失われたアーク≪聖櫃≫』裏話やトリビアをご紹介!
- 『インディ・ジョーンズ/失われたアーク』裏話やトリビア インディが生まれた経緯は?007がモデルだった!?
- 『インディ・ジョーンズ/失われたアーク』裏話やトリビア 予算不足で製作ピンチだった!?
- 『インディ・ジョーンズ/失われたアーク』裏話やトリビア こんな方法で製作費を節約してた?
- 『レイダース/失われたアーク』裏話やトリビア ハエが口に!全員が食中毒!?偶然生まれた名シーン
- 『インディ・ジョーンズ/失われたアーク』裏話やトリビア スター・ウォーズのあのキャラが登場してる!?
- 『レイダース/失われたアーク』裏話やトリビア マッチョな大男を演じた俳優は?
- 『レイダース/失われたアーク』裏話やトリビア べロックが儀式で演じたのはモーセの兄アロンだった?
- 『レイダース/失われたアーク』裏話やトリビア ハリソンが選ばれたワケは?候補に挙がった俳優は?
- 『レイダース/失われたアーク』裏話やトリビア 溶ける顔はどうやって撮影された?
『レイダース/失われたアーク』目を閉じる理由は?
べロックたちがとうとうアークの蓋を開けてしまい、中から精霊のようなものが飛び出しそれを見ていたべロックやディートリッヒ、トートやドイツ兵は炎の光線を受け死んで消え去ってしまいます。
しかし、インディは‟アーク”の蓋が開かれるとき、マリオンに
「何があっても目を開けるな!」
と言っています。
そしてそのおかげでインディもマリオンも助かることができました。
でもなんでインディは目を閉じていれば助かるということを知っていたのでしょうか。
この理由はインディ・ジョーンズの小説版に書かれていました。
インディとサラーがイマムという老人に錫杖飾りに彫られていた文字の解読をお願いしているシーンで「錫杖の長さは6ガタム」で裏には「そこから1ガタム引くこと」と掘られていました。
裏の文字も解読できたおかけでインディたちはべロックより早く聖櫃(アーク)を見つけることができたわけです。
しかし、小説版には錫杖の長さのことだけではなくこんなことも彫られていまいした。
「聖櫃を開けてその力を解き放ったものは死ぬ。
もし、それを見たならば、真正面から見たならば・・。」
このことを思い出したインディは目を閉じるように叫んだわけですね。
錫杖飾りの裏面のコピーしかなく、この忠告を知る由もないべロック達は当然目を開いたまま‟アーク”を開けてしまうわけです。
映画版でインディが目を閉じないと死ぬことを知るシーンがなかったのははじめにわかってしまうとおもしろくない、からでしょうか。
『レイダース/失われたアーク』ラストの意味は?
見事べロックたちから‟アーク”を取り戻し陸軍情報局に渡したインディでしたが、情報局の二人にその後のことを聞いても
「安全な場所に置いてある。」
「トップの連中が着手している。」
などと言って詳しいことは教えてくれませんでした。
そして‟アーク”は開封禁止の印を付けられた木箱に入れられ、無数の木箱がある倉庫のような場所に運び込まれると、ここで映画は幕を閉じます。
一体これは何を意味するのか?
実はこの倉庫の正体はインディ・ジョーンズシリーズ4作目『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の冒頭シーンにヒントが出てきます。
インディがロシアの秘密組織に捕まり『レイダース/失われたアーク』のラストシーンと同じであろう倉庫へ連れていかれ、膨大な箱の中から「あるモノ」を見つけ出せといわれます。
その倉庫の扉には大きく「51」の文字が・・。
これはおそらくアメリカのネバタ州にあるエリア51の「51」かと思われます。
そしてロシア軍が探していた「あるモノ」が入った箱には「ROSWELL NEW MWXICO 1947年」と書かれていました。
ロズウェルとはアメリカのニューメキシコ州にある街。
実際、1947年の7月その街から70マイル離れたロズウェル飛行場が関わるエリアに、UFOが墜落したという報道が流れました。
当時そのUFOと中にいた異星人をアメリカ軍が極秘で回収し、UFOを研究していたとウワサされていたエリア51に運ばれたのでは?と大きく報道され「ロズウェル事件」と呼ばれました。
『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の「あるモノ」が入った箱に「ROSWELL NEW MWXICO 1947年」という文字が書かれていたということは、このロズウェル事件で回収された宇宙人というのがこの「あるモノ」で、この倉庫もエリア51だと想像できます。
そして『レイダース/失われたアーク』のラストシーンがこの倉庫であるという証拠に『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』でインディが倉庫から逃げ去っていくとき、壊れた木箱から‟アーク”が顔をのぞかせていました。
というわけで『レイダース/失われたアーク』のラストに映る倉庫はアメリカのネバタ州にあるエリア51と予想できるわけです。
(わかりにくかったらすいません。)
このラストシーンにはいろいろな解釈がされているようで
「アメリカが極秘に世界各地に眠っていた危険なパワーをもつ遺物を回収し、保管している。」
という都市伝説好きとしてはたまらない陰謀論的なものを描いているという説や、
「調査していると言っておきながら実は倉庫に入れっぱなしで放置されているという情報局への皮肉を込めたシーン」
という説などもありますが、
私としては前者の説に加え、その後のインディ・ジョーンズの作品への伏線として意味深なシーンを入れることでこの先の作品に期待を抱かせるために入れたのだと思います。
「この倉庫は一体なんなのか?次の作品でその正体がわかるのか?」という期待ですね。
4作目の『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』で再びこの倉庫が現れ‟アーク”も登場しましたからね。
ちゃんと1作目から観ている人ならこのシーンですぐに『レイダース/失われたアーク』のラストに出てきた倉庫だと気付けたと思います。
『レイダース/失われたアーク≪聖櫃≫』裏話やトリビアをご紹介!
『インディ・ジョーンズ/失われたアーク』裏話やトリビア インディが生まれた経緯は?007がモデルだった!?
1997年、『スター・ウォーズ』第一作が公開されハワイに休暇に来ていたジョージ・ルーカスは同じく『未知との遭遇』を撮り終えハワイに休暇に来ていたスティーヴン・スピルバーグと会いそのとき監督したい映画の話になったと言います。
その話の中ででてきたのが「007シリーズ」。
スピルバーグが007のような映画を撮りたいという話をジョージ・ルーカスに話したところ「こんな企画がある。」と以前から構想していたインディ・ジョーンズの話を持ち出します。
そして共同制作の話が決まると脚本家のローレンス・カスダンを雇いインディのイメージを固めていったそうです。
『インディ・ジョーンズ/失われたアーク』裏話やトリビア 予算不足で製作ピンチだった!?
ジョージ・ルーカス自身の会社ルーカスフィルムで製作されることに決まったものの資金不足である上にスピルバーグの作品は予算超過するという悪い評判や「作品の内容に口をださない。」、「続編の権限を持たない。」という条件のせいで配給元がなかなか決まらず、ようやく決まったパラマウント映画のマイケル・アイズナー社長とも「続編制作時の製作・配給独占権」や「スケジュールや予算を超えた場合の厳しい罰則」を条件になんとか契約にこぎつけることができました。
撮影が始まる前から大変だったようですね。
いいものを作りたくても現実問題お金が必要。
もしお金が十分にあったらもっと違うインディ・ジョーンズになってかもしれませんね。
でもいい監督ってお金がない中でも最高の作品を作れるからすごい!
それでいて限られた予算から作られたっていう空気を見せないのもすごいですよね。
『インディ・ジョーンズ/失われたアーク』裏話やトリビア こんな方法で製作費を節約してた?
スケジュールも予算も限られていた『レイダース/失われたアーク≪聖櫃≫』の製作。
そのため作中ではいくつか節約のために行われた撮影方法があります。
ロケ地で節約
舞台はネパールやエジプトですが、ロケ地はフランスのラ・ロシェルやチュニジア、ハワイで行われ、スタジオでの撮影はイギリスのエルストリー・スタジオが使われました。
このスタジオが使われた理由は『スター・ウォーズ』のスタッフが揃っていたことと、低コストで済むということから。
小道具の再利用
インディとマリオンが‟アーク”を取り戻し船で運んでいる中、ナチスの潜水艦に追いつかれてしまいます。
その時ナチスが乗っていた潜水艦はドイツ映画『Uボート』のもの。
基地もフランスのラ・ロシェルにある『Uボート』で使われた実物が使われました。
撮影工程を入念にシミュレーション
撮影日数を予定通りの日数に収めるため現場で撮影を始める前に現場のミニチュアを作り、それで念入りにシュミレーションをしてから機材を選び、本番に臨んだそうです。
そして録り直しは4回までと決まりを作り、1日40シーンほど撮影するというやり方で撮影日数を節約しました。
この努力が功を奏し、配給元のパラマウントとの契約より短い日数で撮影を終えることができたそうです。
シミュレーションって普通はやるもんだと私は思ってたので今までやっていなかったことにちょっと驚きました。
そりゃ余計な時間かかっちゃうよなって思いますよね。
限られた予算とか時間って書きましたがこのエピソード聞いたとき、今まであんまり計画的に映画製作してなかったから予算が予想を超えたり時間がかかりすぎたりしてただけなんじゃないかって思いました。
『レイダース/失われたアーク』裏話やトリビア ハエが口に!全員が食中毒!?偶然生まれた名シーン
ハエを食べるシーンがある!?
べロック達が‟アーク”を開ける儀式を行うためナチスの秘密基地があるある島に上陸。
そして‟アーク”を運んでいる途中インディ・ジョーンズがロケット・ランチャーのようなものを向けマリオンを返すよう脅すシーン。
この時インディと同じ考古学者のべロックがインディがいる方を見上げているんですがなんとその顔にハエが・・。
しかも、スーッと口の中へと入っていくではありませんか!
私は映画を観た時はハエが止まったことにも気づかなくてネットの記事でこの情報を知り見返して観たところ確かにちっちゃなハエがべロックの顔を這って口の中へと消えっていってました。
「この俳優さん、よく無反応でいられたな。」と思いましたよね。
この映像はかなり話題になったらしく当時もこのベロックを演じたポール・フリーマンは何度もこのシーンについて聞かれたそうです。
ところがポール・フリーマンはこのハエが飛んでいくのを確認したと言います。
そう、実はこのハエはポール・フリーマンの口の中には入っておらず、スピルバーグ監督がハエが飛んでいくところだけをカットしたら口に入っているように見え、逆にそれがおもしろい!ということになってそのまま使うことになったんだとか。
ポール・フリーマンがあんなにも無反応でいられたのは本当はハエが口に入ってなかったからなんですね。
いくら演技に集中してても口に得体の知れないものが入ってきたらさすがにペッ、ペッ、ペッ、ってなっちゃいますよね。
ちなみにこのシーンはデジタル版だとハエ自体が消えてしまっているそうです。
面白いシーンなのにどうして消しちゃったんでしょうね。
全員が食中毒!?
インディとマリオンがカイロの街でデートしていると何者かが集団で二人を襲ってきます。
連れ去られていったマリオンを追っていたインディの前に全身黒の民族衣装をまとった男が立ちふさがり見事な剣さばきをみせつけて挑発してきます。
これから激しい決闘シーンが始まるかとおもいきやインディは銃であっさりとその男を殺してしまうというちょっとコミカルなシーン。
実はこのシーンはもともと台本にあったものではなく現地(チュニジア)で摂った食事に全員があたってしまい激しいアクションシーンを撮ることが出来なくなってしまったことから生まれたシーンなんだとか。
こういう展開のシーン、ティム・バートン監督の『ビック・フィッシュ』という映画にも登場します。
ユアン・マクレガー演じる主人公が戦時中、中国へ潜入し中国人兵士二人の前に現れます。
すると中国人兵士二人はアクロバティックな動きを散々見せつけて脅してきますが、主人公はその二人に「ちょっと待って」というジェスチャーを見せ、暗視メガネを装着。 電気のスイッチのヒモを引っ張り真っ暗にし、また付けたときには中国人兵士二人はもう床に倒れている、というこれも笑えるシーンでした。
インディ・ジョーンズの影響から生まれたシーンではないかもしれないですが、コントみたいで面白いですよね。
にしても他のシーンも結構激しく逃げ回ったりしていたのでなかなかツラい撮影になったんじゃないでしょうか。
ちなみにスピルバーグ監督は缶詰を食べてたので無事だったとか(笑)
『インディ・ジョーンズ/失われたアーク』裏話やトリビア スター・ウォーズのあのキャラが登場してる!?
ジョージ・ルーカスが製作した映画と言えば、やっぱりスター・ウォーズが挙げられますが、実はこの『インディ・ジョーンズ/失われたアーク≪聖櫃≫』にはスター・ウォーズのオマージュ?
と思われるシーンが二つ存在します。
飛行機に書かれたアルファベット
一つ目はインディが最初に宝を取りに向かった洞窟から逃げ出すシーン。
べロックが雇ったホビト族に追いかけられ急いで待たせていた小型の飛行機に乗り込んでいましたよね。
その飛行機の機体には「OB-CPO」と書かれていて「OB」がオビ=ワン、「CPO」がC3PO を表しています。
スター・ウォーズファンならこのシーンを観た時、ピンときたかもしれませんね。
‟霊魂の井戸”にスター・ウォーズのキャラクター!?
インディがサラーとアークが埋められている‟霊魂の井戸”の場所を特定しとうとう‟アーク”とご対面するシーン。
‟アーク”が入っている石の櫃のフタを開けようと踏ん張っている時、インディの右側にあるヘビの装飾がされた柱に古代エジプト絵画風のR2-D2とC-3POの姿が!
このシーン、ほんとに一瞬だったので気付いた人は少ないかと思います。
私はこれを知った上で探してみましたが4、5回観てやっと見つかました。
オマージュとかって私好きなんですよね。
ジブリとかでもあったりするじゃないですか。
他の作品のキャラが隠れていたりするとなぜか嬉しくなっちゃうんですよね。
最初に見つけた人はきっと興奮したことでしょう。
『レイダース/失われたアーク』裏話やトリビア マッチョな大男を演じた俳優は?
インディとマリオンが‟霊魂の井戸”から脱出してインディが戦闘機を奪おうとパイロットの背後に忍び寄ります。
すると今度はインディの背後にマッチョなスキンヘッドの大男(名前はファースト・メカニック)がメチャクチャ気合をいれてインディを挑発。
それに気づいたインディは「わかった、わかった・・。」って感じで仕方なく大男の相手になります。
この大男を演じた俳優さんは実はプロレスラーでもあるパット・ローチという俳優さん。
ハリソン・フォードと写るパット・ローチ。↓
パット・ローチ Pat Roach
1937年5月19日生まれ
イギリス バーミンガム出身
身長194-196cm
体重118㎏ー127㎏
この映画の他にも『時計じかけのオレンジ』や『ロビン・フット』、『ある貴婦人の肖像』にも出演。
インディ・ジョーンズシリーズには魔宮の伝説と最後の聖戦にも出演していて、今作の『レイダース/失われたアーク』には最初のマリオンの酒場シーンでトートの手下の一人ジャイアント・シェルパとしても登場してました。
屈強な体を活かした役を数多くこなされてきたパット・ローチさんですが2004年の7月17日に喉頭がんで亡くなられています。
見かけとは裏腹にとても温厚な方だったそうです。
トート役のロナルド・レイシ―と映るパット・ローチ↓
インディ・ジョーンズ4作目のクリスタル・スカルの王国には残念ながら出演は叶いませんでしたが、彼を彷彿とさせる大男ドヴチェンコをイゴール・ジジキンIgor Jijikineが演じています。
『レイダース/失われたアーク』裏話やトリビア べロックが儀式で演じたのはモーセの兄アロンだった?
ある島のナチスの基地でべロックは聖櫃を開けるために儀式めいたことをしていましたよね。
しかもわざわざ衣装まで当時のと思われるものを用意して再現していました。
この時、首にかけているもの。
実は1995年に製作された映画『MOSES(モーセ)』に出てくるモーセの兄アロンが石板を聖櫃に納めるときにつけていたものと同じだったんです。
着ているものはちょっと違いますが首にかけた大きな石が12個付いた金の首飾りは全く一緒。
映画『MOSES』の方が製作されたのはずっと後ですがまさかインディ・ジョーンズのべロックが身に付けていたものをマネをするわけはないので調べてみたところ旧約聖書「出エジプト記」に、
「モーゼの兄大祭司アロンが身に着ける胸当てに飾られる12個の宝石が主によって仰せられた」
という記述がありました。(首飾りじゃなくて胸当てだったんですね。)
やっぱりモーセの兄アロンはこの宝石が12個付いた胸当てを付けていたんですね。(ちなみにこの宝石は誕生石のようです。)
ということはべロックは聖櫃をあける儀式の際、モーセの兄であるアロンの扮装をしていたということになります。
『レイダース/失われたアーク』裏話やトリビア ハリソンが選ばれたワケは?候補に挙がった俳優は?
ハリソン・フォードがインディ役に抜擢された理由、それは彼がまだ無名の俳優だったことが挙げられます。
当初から三部作を作る予定でいたジョージ・ルーカス監督はこの作品に情熱を注いでくれる無名の俳優を希望していました。
自分の作品には普通売れっ子やベテランなどを採用したくなりそうなもんですが、確かに新人のほうが気合の入りようは違いそうですもんね。
最初、インディ役には『ビック・リボウスキ』や『隣人は静かに笑う』、『アイアンマン』、『キングスマン:ゴールデン・サークル』などに出演したジェフ・ブリッジスや
『警察署長ジェッシイ・ストーンシリーズ』で主演したトム・セレック
が候補として挙がりましたが、仕事の都合で実現しませんでした。
そのあとスピルバーグ監督がルーカス監督の『スター・ウォーズ』のハン・ソロを見てインディのイメージとピッタリだったのでルーカス監督にハリソンを薦めたのがハリソン・フォードがインディ役を務めるキッカケでした。
ただこの推薦を受けた時ルーカス監督は「『スター・ウォーズ』にも出てるのにまた自分の作品に出したら自分がハリソンに依存してると思われる!」と嫌がったんだとか。
そんなとこ気にするんだなとちょっと意外でしたが、撮影まで日がなかったことから渋々折れてくれたそうです。
ハリソン自身もスピルバーグ監督の熱意に楽しい仕事になる予感を感じ快く承諾してくれたとのこと。
候補者がタイミング悪く採用できなかったことや撮影までの時間がもう迫っていたことなどの運が重なって選ばれたハリソン・フォード。
やっぱり彼がインディ役を務めるのは運命だったんですね。
ヒロインのマリオン役には『ワンダーウーマン』のヒロインの妹役ワンダーガールや『愛と青春の旅立ち』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたデブラ・ウィンガーDebra Wingerや
スピルバーグ監督の当時の恋人で女優のエイミー・アーヴィングAmy Lrving などが挙がりましたが、
結局オーディションでアレン・カレンAren Karenに決まりました。
サラー役の候補には『ツインズ』や『バットマン・リターンズ』、『ビック・フィッシュ』に出演したダニー・デヴィートDanny DeVitoが候補に挙がりましたが、スケジュールの都合で実現しませんでした。
ちなみにオーディションに渋滞で間に合わなかったケヴォルク・マリキャンKevork Malikyanは『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』でカジム役で出演しています。
トート役の候補には『裏切りのサーカス』や『アギーレ/神の怒り』に出演しているドイツ人俳優クラウス・キンスキー
が挙がりましたが脚本が子どもっぽいという理由で『ヴェノム』の方の出演を選んでいます。
インディ・ジョーンズシリーズのキャスト候補になりながら縁がなかった俳優さんたち。
大ヒットとなったこの作品を観てどう思ったんでしょうね。
惜しいことをしたなぁ、とか思ったりしたんでしょうかね。
『レイダース/失われたアーク』裏話やトリビア 溶ける顔はどうやって撮影された?
『レイダース/失われたアーク』のシーンの中でも一際印象に残っているのが‟アーク”を開けたときにトートの顔がドロドロと溶けていくちょっとグロテスクなシーンではないでしょうか。
これはCGなどで作られたのではなく全て手作り。
では、どうやって作られたかというとまず俳優の顔を石膏で型をとり、その石膏にゼラチンを貼りつけガスファンヒーターでゆっくり溶かす映像を撮影。
それを早回ししたものが作中の映像です。
ディートリッヒがみるみるミイラのようになってしまう映像は顔の型を風船にして、空気を一気に抜いたところを撮影しました。
べロックの顔がはじけ飛ぶシーンは同じく石膏で作った顔に肉片ちっくなものを詰め、ショットガンで破裂させました。
同じ状況で死んでいるにも関わらず、わざわざ違う死に方にさせているとこがかなりこだわっていて手が込んでいますよね。
映画『レイダース/失われたアーク≪聖櫃≫』の疑問点の解説と考察、やトリビアをいくつかご紹介しました。
さすが名作はいろんな面白い話がたくさんありますよね。
特にスター・ウォーズのオマージュなんかは探すのが楽しいからもっといれて欲しかったくらいです。
偶然生まれたシーンなんかも名シーンて案外こうやって生まれるんだろうなと思いました。
こんなトリビアとかを聞くと聞く前よりもっと楽しく作品が観れると思うので是非鑑賞しなおしてほしいと思います。
『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』の裏話やトリビア、死亡事故のウワサについて書いた記事はこちら↓
『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』の裏話やトリビア、ロケ地を紹介した記事はこちら↓
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